中井家が遊びに来ていた時に…

本当なら一番張り切っているはずの舞衣が体調不良を理由に食事会に参加しなかった…

いつも俺との会話中に舞衣が自然と口にする『陽ちゃん』…陽輔の名前

突然…不自然過ぎるくらいに…

舞衣は陽輔の名前を一切口にしなくなった…


後日…
家政婦の青木さんの言葉で、その理由が判明する

「学君…また舞衣ちゃんに意地悪なこと言ったんでしょ?

嬉しそうに学君の部屋に向ったのに…

それから暫くして、泣き出しそうな顔で帰ってしまったから…

…好きな子をあんまり苛めちゃダメですよ!」

青木さんはちょっと怒った顔で俺にそう言ったんだ…


…舞衣が俺と陽輔の会話を聞いていた?

…どこまで…話の内容を聞いていたんだろう?

あれから少し何か考え込むようにボケーとしているが、

俺に対する態度は変わっていない…

だから『俺の告白』を聞いてはいないはずだ…

俺の舞衣への気持ちを聞いた後に…

今までと変わらない対応が出来るほど舞衣は器用じゃないから…

聞かれなくてホッとしたのか?

残念だったのか?

自分自身の気持ちが分からなかった…