―その日からだった、私が、無視され始めたのは。

バスケ部の同級生の皆には挨拶しても返してくれない。

先輩や先生の前では怪しまれるらしいから普段通りに接しているのだが。

彼女たちがいなくなった途端、私は空気のように扱われ、練習中のゲームではあまりパスを回してくれなくなった。

先輩方は普段通りに接しているものの、ゲーム内の彼女たちの行為を不審に思ったのか、

「美央、なんかあった?」

と聞いてきた。

もちろん、レギュラー入りしたから無視されているなどと言えるわけもなく、なにもないですよ。と、笑いながら答えることしかできなかった。