「僕も自転車で来たんですよ?せっかくだから、僕のに乗って下さい」 「待った待った!ユナちゃんは俺のに乗るよね?昨日はカナトに取られたんだし、これは、マサにも、後輩たちにも譲れないなー」 もう何がなんだかわからない。 「とにかく!こんな朝早くに!」 時計はまだ5時半を指していたはず。 私もまだパジャマにカーディガンをかけているだけ。 『朝練だろ? 朝練! 朝練いこー? 朝練ですよね?』 語尾はバラバラだけど、みんな同じことを言った。