すると、少し不満そうな、ワントーン下がった先輩の声が聞こえてきた。 「カナト?」 「はい?」 「いつからカナトって呼んでんの?学校では違かったよね?」 なんでこんなことを聞くんだろうと疑問に思いながらも私は答える。 「今日、帰りにご飯を食べに行ったんです。そこで、カナトって呼んでって言われました」 「ふーん。じゃ、俺もハルキって呼んで?」 夕凪先輩が突拍子もないことを言い出した。