「あ、もうこんな時間か。
俺、バスケットの練習があるから、そろそろ」

「…頑張ってね」

「アリガトウ。篠原さんも午後の仕事、頑張って」

そう言って内海くんがドアを開けて、出て行こうとした瞬間…

「あ」

何かあったのかいきなりクルッと振り返って、私を見つめる。

いきなりだったから心の準備ができてなくて、さらに顔が赤くなった気がした。