「あったわよ。良い事」

「え?本当に?」

「ええ。しかも昨日」

「昨日?昨日って確か…」

その場に立ち止まって考えてみる。

でも…何も思い浮かばない。

(あ、先輩達かも)

先輩達ならあり得そう。

「さくら。いきなり立ち止まらないで。置いてくよ」

「あ、待って」

「待たない」

と言ってまた歩きだす真希。

いつの間にか真希と距離が開いていた。

真希に追いつく為、私も早足で歩き始めた。