「内海くん本人に。
会社内だったら会えるはずだし」

「…そうね」

と言って下を向く。

「どうしたの?」

「恥ずかしいなと思って。
だって私から声をかけるんでしょう?」

「さくら」

「ん?」

「さくら、もしかして…」

「え?」

顔を上げて真希を見る。

真希は嬉しそうに笑いながら、

「何でもない」

と言って私の肩をポンと叩いた。