『…でも』

『お願いだから…』

『……』

『…変な事、考えないで』

『……』

『…お願いだから』

親友を心配させたくなくて、

『…考えてないよ』

と、とっさに嘘をつく。

『嘘』

『…え?』

『だったらなんで、そんな悲しそうな顔なの?』

と言って私の頬に触れる。

その手はとても温かい。