「……」

「これから知ってもらえばいいから」

と言ってネームプレートを持ち上げた。

「内海和彦です。ヨロシク篠原さん」

「…はい」

「まだ新人なんで、ご指導ヨロシクお願いします」

と言って頭を下げる。

「あ、こちらこそよろしくお願いします」

つられて頭を下げると、内海くんがクスクス笑い出した。

「内海くん?」

「ゴメン。いきなり笑って」