『…これをたくさん飲んだら、楽になれるのかな?』

右手に持っていた、薬の瓶をジーッと見つめ、無言のまま、ゆっくり蓋を開ける。

二十年という短い人生を、自ら終わらせよう。

もう何も考えたくないから…

『何を考えてるの?』

『…え?』

『しっかりして。あんなバカな奴の為に、自分を見失っちゃだめよ』

そう言って私の左手を掴んだ。