「危ない!」

真希の声に顔を上げると、目の前にバスケットボールが飛んできた。

(避けきれない)

そう思って、思わず目をギュッと閉じる。

(あれ?痛くない)

ゆっくり目を開けると、目の前に背番号10番のユニフォームを着けた長身の人が、バスケットボールをキャッチしていた。

背番号10番の彼が振り向いて、

「大丈夫ですか?」

と私に声をかける。