「あーっ‼︎」 もう、考えたって嫌な方向ばっかり考えてしまう。 ......やめた、やめた‼︎ その場に立ち止まって頭を左右に振って、切り替える。 まだ、萌衣ちゃんだって決まったわけじゃない。 榊の好きな人が萌衣ちゃんだって、榊自身が言ったわけじゃない。 萌衣ちゃんも、陽架里も。 それなら、少しは可能性ある。 まだ、大丈夫。 「──あたしも、聞いてみようかな......」 一人、小さく呟くと、止めていた足をゆっくりと動かした。