「良かったです」 萌衣ちゃんは、頭をペコっと下げると、校舎へ歩いて行った。 「凛くん・・・萌衣ちゃんって優しいね」 ニコっと笑い凛くんを見つめた。 「そうだな、案外良い奴なのかもしれない」 凛くんは、そう言って、わたしの髪をクシャット触れ、嬉しそうに手を繋ぐと歩き出した。 「凛くん・・・今日はバイトだよね、土曜日も日曜日もアンちゃんの心配してくれてありがとう」 「メイの大切な家族は、オレにとっても大切だからな」