「うわ、やだやだ、頭のいい奴は絶対に頭がいいとは認めない」
「それは偏見だな」
「偏見だろうがチキンだろうが・・・、あ、お腹すいた」
「昼にあれだけ食べてか?」
麗華の弁当は二段重だ。
最初の頃、クラスの外部生は驚いた目で見ていたが、内部生は全く気にしていなかった。
ずっとそうなのだろう。
今ではクラスの誰も驚かない。
これが普通サイズの弁当箱になった方が驚きを呼ぶだろう。
それぐらい麗華は、なんだかんだと良く食べる女だった。
「だって、うちの料理人、チマチマ入れるんだもん。
あんなんじゃ足りないよ」
そうとは思えないが。

