「ちょっと、今泉」
麗華もバッグを掴むと追いかけた。
「今日も車は同じ場所?」
「うんって、今泉。
カテキョ代もあるんだけど」
「ああ、そう?
ドリル代は・・・毎回コーヒーおごってもらっているからいらない。
カテキョ代は」
いらないんだけど。
「考えとく」
何かの時に、何かの役にたつかもしれない。
そんなケースが発生するとは思えなかったが、使えるものが手元に多いことに越したことはない。
「なんか、それって、落ち着かない。
とてつもない弱みを握られたみたいな感じ」
麗華の鼻の頭にしわを寄せた顔を見て、怜士は声をもらして笑った。

