Amarosso~深い愛~の作り方♪


「何がだよ」


つっかかってきた。


「それ相応の、好きでもない相手と結婚するってこと?
 稼がないで遊んで暮らすってこともないから。
 働くってことにはならないけど、それなりに努めってあるんだ」


足音高く、去っていく。


「宮内」


立ち止まって、振り返ってはくれた。

顔はそうとう怒っていたが。

美人は怒っても様になるから得だと、悠長な状況じゃないのに思う。


「悪かった」


眉が少し下がる。


「悪かったっていう感じがしない。
 でも、まあいいよ。
 いつも自分の中で、引っかかっていることだし。
 他人に言われて、頭に来ただけ」


怜士が隣までくるのを待っている。

並ぶとため息をついた。