初めて受けた痛みと快楽とで、麗華の意識は朦朧しているようだった。
後で今夜のことを振り返っても、何度体を重ねたのか、記憶がはっきりしないだろう。
それはいい。
誰としたのか覚えてさえいれば。
腕の中で、昏々と眠っている麗華の顔を見つめていた。
視線をベッド脇のデジタル時計に移す。
起さないと。
門限が何時か知らないが、高校生の常識的時間には帰さないと。
「麗華、起きろ」
思わず名前を口走ったが、気付かなかったようだ。
薄目を開けて、ぼんやりとしている。
「うわっ」
状況を把握すると、目を丸くてして身を仰け反らせる。

