怜士の舌の動きに、段々と頭が回らなくなってくる。

というか、まともに対応できない自分を抱いて楽しいのだろうか。

物足りなくないのか。


「ねえ」


やっとくちびるが離れたのに、言葉を出すとかすれていた。

まぶたが重くて、なぜだか潤んでいた瞳で怜士を見上げる。

瞳が合うと、怜士の頬がややひきつった。


「なに?」

「あの」


シャワーの事を言いたいのか、カーテンを閉めることか、抱いて楽しいのか、何を言おうとしたのかわからなくなる。

麗華が次の言葉を口にしないのに、怜士は少し眉根を寄せた。


「シャワー」

「無理」

即答して、いつの間にか腕を脱がせられていたニットを、頭から引き抜かれた。