「追いかければ?」
「でも、さっき言ったとおり、金髪の美少女と付き合っているらしいだってば。
好きな子がいるみたいだなって思ってたけど、その子だったみたい。
それで留学するんだから、そんなの迷惑じゃん。
ストーカー入ってるよ」
一枝はもう一つ胡桃を割った。
「ただのクラスメートってことだけじゃ、一年もカテキョをしないと思うけど」
「男友達って感じかも」
一枝は愉快そうに笑い出した。
「まあ中身は男っぽいけど。
お前みたいのに迫られて嫌な男は少ないんじゃない?」
「今泉には私みたいなの、タイプじゃないみたい」
「ほう?」

