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コーヒーショップには大抵、麗華のほうが早く来ている。
勉強前の腹ごしらえをしていて、怜士の姿が見えると、ニコニコ笑いながら手を振る。
口の中を食べ物で一杯にして。
どこの幼稚園児だか、と見るたびに思う。
クラスが違うから、授業時間割も違って、教科担当の先生も違う。
それを体のいい、カテキョを止める理由にした。
告げると麗華の表情がすっと静まった。
「やっている教科書、同じだけど」
切り替えされるとは思わなかった。
「高等部の先生は、受験が無いから、趣味の世界の内容だろ。
古文なんて、全然違うじゃないか」
「うん・・まあね」
「それに、大学は海外に行くことに決めたから、準備に本腰入れようと思って」
麗華は感情の読めない瞳で、じっと怜士を見つめた。

