Amarosso~深い愛~の作り方♪


「あんな女でも、気に入ったのなら、手に入れたらどうだ?
 未練を残さないように、一度ぐらい寝ておけばいい。
 もっとも、こちらに来れば、直ぐに忘れるだろうが。
 あらゆる女が向こうから来る」


どうでもいいことのように、そっけなかった。

この男にとって、女など足元を這い回るアリと同じだ。

そして怜士は既に十分理解していた。

いくら自分が拒否をしても無駄なことだ。

出来ることは限られている。


「高校が終わるまでは日本にいます」

「まあ、いいだろう」


男はあっさりと許可した。

怜士が主張することを、あらかじめ読んでいたのだろう。

今回の目的は連れ帰ることじゃない。

自覚、心構え、それを植えつけるためだ。

突然、その立場になったのでは操れない。

あの帝国は化け物だから。