Amarosso~深い愛~の作り方♪


  *

「ドーナツを食いたかったのは、宮内なんだな」


テーブルに置かれたトレイには、ドーナツとペストリーが山となっていた。

怜士は呆れ気味に呟く。


「食べたい?
 いいよ、好きなのとって」

「いや、いい」


自分の分のラテを手に取り、口をつけて、その熱さに顔をしかめた。

冷めるのを待ちがてら、勉強前の腹ごしらえと言わんばかりに、せっせと食べている姿を眺める。

外見からは似つかわない、豪快さだ。

怜士は頬杖をついた。


「そのがっつく様子を見たら、みんな幻滅するだろうに」

「ふぁい?」

「手を出される前に、一緒に食事に行って、奢ってもらえ。
 幻滅してくれるぞ」


麗華は指に付いたチョコをなめながら、じろりとにらんだ。