「なに?」

「辞めさせられちゃうって言うか」

「成績が上がらないなら、それはそうだよな」

「というかー。
 女性だと呆れて、無理ですって辞めてっちゃうんだけど。
 男性だと、まあ、その、手が出てくる」


最後は自棄気味に一気に言った。


「あまりにも理解しないのに、切れるのか」


麗華はちらっと怜士を見上げて、ため息をついた。


「ちょうど辞めちゃったばかりで、どうしよ、テスト」

「冗談だ。
 なるほどね。
 中身はともかく、外見は、だもんな」


観察するように上から下まで見られて、麗華はちょっと身じろぎした。