「眉間にしわ、残るぞ」

「げげ」


人差し指であわててなぜている。

そうか。

椋木とはなんでもないのか。

胸の中の小さい塊が溶ける。


「さ、一気にやっつけるぞ」

「ひぃー」

「今日も間違うごとに、罰ゲーム。
 宮内の顔は面白いぐらい、よく伸びるよな」

「信じらんない!」

「けりの活用」


麗華の背筋が伸びた。

宙をにらみながら、活用を始める。