「こいつは第六臣下のチビだ」
「おい、誰がチビだよ!ちゃんと名前で言え!」
突っこまれると三篠は更に嫌そうに舌打ちをした。
鬼灯くんも舌打ちをし返すと、目つきの鋭いまま私を見つめる。
「第六臣下の鬼灯(ほおずき)。鬼と小人の混妖だ。チビとか言ったら承知しねぇから」
この表情は人間界でいうヤンキーみたいに怖かった。
でも身長が低いせいか、可愛らしく感じてしまうのは言わないでおこう。
「織原 小雛です。よろしくね、鬼灯くん」
ニコッと笑いかけると、鬼灯くんの頬が赤くなった気がした。
そして小声で「…鬼灯でいい……」と聞こえたので、鬼灯って呼ぶことにした。
私の隣で三篠が「あんなチビに笑わなくていい!」と怒っているのは無視しておいた。
三篠と鬼灯の言い争いをしていると、廊下から声が聞こえた。