狂愛ノ書~紅き鬼と巫女の姫~





鬼灯と呼ばれた男性は、桔梗さんに叩かれた頭を仏頂面で押さえてる。




かなり痛そう……




バシンッ




その痛みに止めを刺すように、鬼灯くんの背後からやってきた人に背中を叩かれる。




桔梗さんが叩いた音よりも痛そう。




「鬼灯!アンタ姫様に暴力ふってんじゃないよ!これだからチビなんだよ」


「ふってねぇよ!それにチビは関係ないだろ!!」




鬼灯くんは涙目になりながら背後にいた女性を見た。




瑠璃色の巻き髪に薄い桃色の瞳。
色気のあるその姿はとても華やか。




でも一つだけ違和感があるのが……




脚が蛇になってること。
上半身は美人な女性なのに、下半身は白い蛇のようだった。




鬼灯くんのツッコミに半身蛇の女性が「アタシに口答えするってのかい!?」とマジギレ。




なんだか一気に色んな人が出てきて、訳が分からなくなってきた。




そしてまだ貧血の調子がよくない。




それに気付いたのか、三篠は私の肩を抱いた。




「…お前ら、小雛が困ってるだろ。少し落ち着け」




三篠の言葉に言い合っていた全員が静かになった。