それに……
「…それに、妖王には鵺姫が必要。
となると今の妖王は、鵺姫である私が必要ってことだよね…?」
今回のことはきっと今の妖王にも知らされてるはず……
そうなれば、私はまた今日みたいに妖怪に襲われる。
私、この先どうなるんだろう……
ポンッ
私が俯いていると、三篠の手が頭の上に置かれた。
見上げると、三篠は宥めるように頭を撫でてくれる。
「…確かに今の妖王には鵺姫がいない。だから妖王は純妖達を使って、小雛を自分のものにしようとするだろう。
そうすれば小雛は今日みたいにたくさん痛い思いをする。
でも安心しろ。俺がお前を守る。今日みたいな痛い目には絶対遭わせない」
だからそんな顔をするな。
三篠は私の眉間のシワを伸ばすように、眉間に口付けをしてきた。
びっくりして拒否出来なかったけど、その口付けは今の不安な気持ちを洗い流してくれた気がした。