狂愛ノ書~紅き鬼と巫女の姫~





「…鵺姫の負った傷を治すのはかなりの力を使うんです。
それほどに鵺姫の力は強大ということ。
でも簡単に治せる方法があるんです。
それが、真の妖王の口付けなんです」




……真の妖王の口付け………




じゃあ三篠がキスで治せたのは、三篠は妖王になる妖怪だってこと?




「…妖王の鵺姫への愛を受け取り、鵺姫はその愛で癒しを得る。こんな感じです」




「…な、なるほど…」




急にロマンチックなことを言う紅葉に苦笑い。




キスで傷を治すなんてあり得ないけど、この身で体験したんだから信じざるをえない。




三篠はきっと自分のキスで私の傷が治ったから、これで確定したなんて言ったのかな?




このことから信じないといけないんだ。
私が鵺姫なんだって。




小さい頃から鵺姫だと言われてきたけど、あまりにも現実からかけ離れ過ぎてて信じられなかった。




でも三篠に出会って、実際に妖怪に鵺姫だと襲われて痛感した。




私はごく普通の人間じゃない。
鵺姫の「力」を持った人間なんだ。