「…ですがご安心ください!この紅葉、命に代えても小雛様をお守りします故!」




紅葉が胸に手を当てて言う。




その姿がまた可愛くて頼もしくて、なんだか不安もなくなった。




それから朝食を食べて、お母さんからお守りをかけてもらった。




『そのお守りがあるから、お前は16年間無傷だったんだ。だから付けておけ』




三篠が前にあんなことを言っていたから、お守りは付けておかないと。




不思議なんだよね。
三篠の言葉は素直に信じてしまう。




家を出ると紅葉は小さい狐になり、私の肩に乗った。




亜子と璃々音と学校へ行ったけど、やっぱり2人には紅葉のことは見えていないみたい。




璃々音の目は一瞬鋭くなったような気がするけど。




その後はいつものようにスマホをいじってたから、問題ないと思う。




いつものように授業は始まったけど、私は授業なんて聞いていない。