早く起きてしまったのは事実。




実際、紅葉が起きたのは私が普段起きる時間なのだから。




昨夜はよく眠れなかった。




三篠の突然の告白もあったり、妖王やら鵺姫やらいろんなことを言われて考えてたら眠れなかった。




ふと窓を見る。
今日はいつものように三篠が窓にいることはなかった。




この時間ならもういてもおかしくないのに。




「…三篠様は本日はあちらの世界で用事があるようで、いらっしゃいません」




「…え、なんで……」




口にした訳じゃないのに、紅葉はなんで私が三篠のことを考えてるって分かったんだろう……




紅葉は服装を整えて、ニコッと笑った。




「…小雛様が寂しそうなお顔をしていたので、きっと三篠様のことだろうと思いまして」




私が、寂しそうな顔をしてた?




顔が熱くなる。
私いつの間にそんな顔してたの。




は、恥ずかしい。




顔の熱を下げようと、頬に手を当てる。




昨日愛してるなんて言われたから、こんなにも三篠のことを意識してしまっている。