狂愛ノ書~紅き鬼と巫女の姫~





瑠璃葉に手を引かれてやってきたのは、とある一軒家。
一軒家にしては三篠の屋敷並みかそれ以上に大きい。




「……瑠璃葉、ここは?」




大きな門を見上げながら瑠璃葉に尋ねる。
瑠璃葉は重たそうな門の扉を一人で押しながら答えてくれた。




「ここはアタシの家だよ……っと!」




手伝おうかと思ったけど、瑠璃葉はゆっくりとそして簡単に扉を開けてしまった。




ここは瑠璃葉の家なんだ。
かなり大きいけど、どこかの貴族とかなのかな?




そもそも妖怪に貴族とかあるのか?




なんて考えてるうちに瑠璃葉は「ただいまー」と言いながら中に入っていってしまう。
私も慌てて瑠璃葉の後を追った。




すると家の中からドタドタと複数の足音が聞こえてきた。
その足音はどこか可愛らしくて、子供の足音みたいだった。




「「「「「母様ぁー!!」」」」」




子供みたいな足音だと思ったら、本当に子供だった。
五人の子供の妖怪が一斉に瑠璃葉に抱きついた。




「なんだいアンタ達、揃いも揃ってお出迎えしてくれるなんて。嬉しいじゃないか」




瑠璃葉はアハハと笑いながら、一人の子供を抱え上げた。
瑠璃葉はすっかりお母さんみたいな表情で子供達と接していた。




……っていうか母様って言ったよね?




もしかしてこの子供達みんな、瑠璃葉の子供なの!?




中には大蛇っぽい子供もいるけど、水掻きのある子供もいてその種類は多種多様。




もしかして昔みたいな一夫多妻制ならぬ、一妻多夫制とか!?
それとも愛人がたくさんいてうっかり子供が出来ちゃって、瑠璃葉一人で育ててきたとか!?




考えれば考えるほど色んな考えが浮かんでくる。




グルグルと考えていると、それに気付いたのか瑠璃葉が説明してくれた。