狂愛ノ書~紅き鬼と巫女の姫~





「…おじいちゃんに聞きたいことがあるんだけど……」




おじいちゃんは自分勝手だから、教えて欲しいことがあっても教えてくれないことが多い。




私が小学生の時、おじいちゃんに学校の宿題を教えてもらおうと思って行ったら意地悪なおじいちゃんは教えてくれなくて、お母さんに泣きついたことがあった。




しかも最近は私ばっかりに本殿の掃除を任せるし。




だからダメ元で聞いた。
何の反応もないから、きっと今回も教えてくれないだろうな。




諦めてお母さんにでも聞こうと本殿を出ようとすると。




「…茶を持ってこい。そしたら聞いてやらんでもない」


「………え…?」




立ち上がったおじいちゃんにびっくりした。
おじいちゃんが話を聞いてくれるなんて、槍でも降ってくるんじゃないかと思うくらい珍しい。




私と紅葉は急いで三人分のお茶を取りに行った。












「……はぁ…やはり緑茶は美味いの~」




おじいちゃんの部屋に入り、おじいちゃんはおいしそうにお茶を飲んでいる。
私と紅葉はおじいちゃんの向かいに並んで座る。




おじいちゃんはもう少しお茶を飲むと、湯呑みを畳に置いた。




「…それで、お前の聞きたいこととはなんじゃ?」


「え、あ、うん…」




いきなり話を振られて少しびっくりした。
だっておじいちゃんがこんなに真剣に話を聞いてくれるなんて、初めてだから。




なんだか変に緊張するけど、私には聞いておきたいことがあった。