狂愛ノ書~紅き鬼と巫女の姫~





背後からお怒りの声が聞こえ振り返ると、桔梗さんが腕を組み私と三篠を睨んでいた。




「姫様のお部屋は別に用意してあります。三篠様と一緒には寝ません」




桔梗さんの言葉にホッと安心した。
三篠は逆に舌打ちをした。




「…いいだろ、一晩くらい一緒に寝ても。せっかく小雛と一緒なのだから」


「いいえ。三篠様の一晩は寝るだけでは終わりません。
ただでさえ三篠様はまだ妖怪の力が覚醒なさってないのですよ。中途半端な時にそういう行為は認められません」




桔梗さんの言ってることが分かるようで、分からない。




中途半端な時にそういう行為は認められないってどういうことなんだろう。




三篠は私を後ろから抱き締めるようにして、桔梗さんに対抗してる。




「今晩は何もしない。ただ小雛と話をして寝るだけだ。それならいいだろ?」




三篠は何もしないと言っているけど、桔梗さんはそれでも首を縦に振ろうとしない。




「…一緒に寝るだけであれば、この仕事を終わらせてからなら許します」




そう言って目の前に現れたのは、桔梗さんの身長以上に積み上がった紙だった。




それにはさすがの三篠も苦笑い。