ピリリリリッ―



知らない番号。

「…はい…。」




「外、出てこいよ。」



久しぶりの電話越し、彼の声…








車に持たれかかって、不機嫌そうにタバコをふかしてる…



「たった2年も待てねぇの?」



「"たった"ぢゃないっ!」



「番号も変えて、男にちやほやされて?」


「…あんな伝言、知らなかったの…」



涙が溢れる




彼はフッと笑ってまた言った

「ただいま、ケイ。」






「おかえりなさい。」


ヘビースモーカーの彼の、やさしさと、あの香りに包まれた。


「会いたかった…」
アマイ香り。





end.