あなたには聞こえますか…………

膝から崩れ落ちる雪の姿を、花梨は見て

いた。



「雪さん……

ごめんなさい……


食料品もこんなにたくさん買ってきてく

れたのに……

うち……食べれないから……

ケーキも……

ありがとう。雪さん……



大好きなケーキ、覚えてくれてたんだよ

ね……苦手なものじゃなかったんだよ……







2月14日がうちの命日だから……

そしたら、うち……もう会えなくなるんだ

よ……


雪さん……」