小学生と隣の狼さん

朝、学校へ行こうと家を出ると…、
夏花が家の前で立っていた。
俺は、冷や汗が止まらなかった。

「刹那…。あっ、あの…」
俺は、どうしようと考えた結果、無視して、通り過ぎることにした。
夏花を無視し、早足で学校を目指す。
と、その途端、手に強い力と、足が、傾くのを感じた。
夏花に、手を引っ張られたのだ。
「刹那!!逃げないで!」
珍しく夏花は、瞳に涙の粒を浮かべている。
「…や。学校あるから。」
そう言って、夏花の手を振りほどこうとした。
だが、なかなか振り払えない。
「刹那が、話を聞いてくれるまで、離さない!!!」
なんなんだよ。頑固だな!
「マジで、離せっ!」
「やだぁっ!」
コイツ……マジでムカつく!
渾身の力を手に込め、一気に振り払った。
すると、俺の腕は、夏花の手から、するりと抜けた。
それをいいことに、俺は逃げ出した。
「刹那ぁぁーー!待ってよぉー!」
夏花は、小さな歩幅で追いかけてくる。