「そう…かな。」
「ああ。…俺も俺で頑張るから、お前も頑張れよ。」
私は目でうなずいた。私の決心は、より一層強くなった。
私の味方は、近くにいる。それも、一人じゃない。こう考えると、少し気持ちが楽になった。
「皆…ありがとう。」
私は心でつぶやくと、目を閉じた。
そして一週間後、私は退院した。
久しぶりに吸う外の空気は、いつもの何倍も美味しいものに感じられた。改めて、生きる喜びを感じた。
これをお母さんが体験できないと思うと…何年も前に空いた心の穴に、悲しさが埋め込まれるような気がする。
でも、私はそれに打ち勝つんだ。そうじゃないと、先に進めないから。