だが、そんなある日俺を優しく抱き上げる奴がいた。 若い絵描きだった。 「今晩は。素敵なおチビさん。僕らはよく似ているね。」 抱き上げられたその腕には不思議と安心感があった。 不覚にもこの温もりの中にずっといたいと思ってしまった。