俺とカイト2人で何かの作業をする事は久々で、幼い昔に戻った様だった。

こんなやり取りを昔も変わらずしていたなぁ…と懐かしく思った。


「2人きりが照れ臭いなら、最悪はジークが孤児院に住んじゃえば良いんじゃねぇか?」

そうすりゃ、事あるごとに泣き付かれなくて済む。

いや…待て。
ウルサイのが2人に増えるのは、それはそれで俺が面倒だな。


「…それは提案したけど、孤児院はリュウちゃん監督の形だから、協会幹部が2人居たらどうの…って。」

「……あぁ、そうか。じゃあ、俺が孤児院を出るか!?」

冗談のつもりが、カイトは本気にして大声を出していた。


「――馬鹿言わないでよ!俺がビビに殺されちゃうじゃん!それに俺が子供たちの面倒を見れると思う訳!?俺が『お父さん』とか無理だしっ!!」

「…あぁ、そりゃ無理だな。」

「もう、この話はいいから!土拾いして!帰りの舟、乗せてあげないよ!?」

「へいへい」

明るい外で、人の目を気にせずに会話出来る幸せに、ついつい口数が増えていた。

あっちぃ…

作業をすると額に流れる汗。

拭いながら空を見上げると、
白い星は街で見る姿と同じに、
そこに輝いていた。