……………………はい、皆様こんにちは斎藤瑞季です…
今から学校へ行くところでしたが、なぜでしょう玄関ドアを開けたらそこには昨日の黒い巨人が立っておられました

……あ!!あれかな?一種のいやがらせ的な?
困ったよ……こういう時ってどういう対応が正しいんだろ…













?「おい」













「は、はい!?」













?「………駐輪場に来い」













そう言って黒い巨人は先に行ってしまった
………え?これ、行かなきゃダメな感じ?
行ったらもう私この世にいないんじゃないのかな…
いや、でも行かなくてもおんなじ結果になるよね……

ああ、神様!!どうか生かせて下さい!!この際瀕死状態でも構いませんから!!












とりあえず駐輪場に来たものの…………













?「さっさと乗れ」













……黒い巨人は自転車にまたがりながら後ろに乗るように指示している













「大丈夫です!!自分歩いて行きますんで!!」













?「俺が乗れっつってんだよ」













怖いんだけど!!そんな朝っぱらから不機嫌な顔されてもこっちだって必死なんです!!
そんなにお休みの時間邪魔されたの怒ってるのかな……











?「先日のこと悔やんでんなら従えよ」













…………逆らうすべもありませんでした(泣)












仕方がないので彼の裾を掴ませてもらい、彼はそれを確認すると猛スピードで漕ぎ出した

スピード出しすぎでしょ!?あれですか!?事故で私をあの世へ送るつもりですか!?

慌てている私とは裏腹に彼はめちゃくちゃ無表情だった………いつもこんなスピードで登校する気なのかな?

しばらくして彼が口を開いた












?「………名前」












「………へ?」












?「名前は?」












いきなり何を言い出すかと思えば……












「え、え~と斎藤瑞季です」











?「瑞季か………いい名だな」












まさかのお世辞ですか!?てか名前褒める人って存在するんだ!?












「………ありがとうございます…お世辞でも嬉しいです」












?「俺がお世辞言うほどいいヤツそうに見えるか?」












………見えないって正直に言っても殺されそうなんだけど












?「ほら、着いたぞ」













さすが、5分もかかってないんだもんなぁ…













?「先に行ってろ チャリ置いてくる」













「え?でも乗せてもらったんですから待つのは当然ですよ」












?「変な騒ぎ立てられたくなかったらさっさと行け」












…それはどういう意味で言ったのかその時はよくわからなかったけれど、わかっていたことは早く行けというオーラを出していたことだけだ













言われた通り先に教室に入ることにした