駆逐系男子【更新再開】


「そこで僕たちふたりがはぐれるという可能性も……まぁ、微量ながら存在する」

「え……そう、ですね……」


なんの話かよく分からず、気の抜けた声が出てしまう。

「そうならないための秘策があるんだ。さ、はるちゃん、手を繋ごう」

「え……そう、ですね……って、えぇ!」


ど、どどどうしてそうなったんですか!?
話の急展開さについていけない。

「別にやましいことは考えてないよ。ただ、もし君とはぐれてしまったら僕は一生自分を許せない。

どうしてあの時この小さな手を握りしめておかなかったんだ、ってね」