「はるちゃんは黒の服より絶対白系の服が似合うって!」
そう言いながらまこちゃんは私の背中をぐいぐいと押す。
「一回試着してみなって!ね?」
「あの、その、私……」
断りたいのに上手く言えなくて、軽いパニック状態の私はそのまま試着室に押し込められる。
中からドンドンと叩くけれど扉は開かない。
まこちゃんってたまに強引なとこありますよね……
仕方なく手に持ったワンピースを見つめる。
こんなふうに友だちと服を買いに来るなんて機会、もう一生ないかもしれない。
まこちゃんが私から離れていってしまうことも、あるわけだし……


