彼からカバンとスマホを受け取る。 「じゃあ、あとでテストメールを送るね」 「は、はい……あの、気を付けて帰ってくださいね」 「ありがとう、僕のことを気にかけてくれて。君も、しっかり戸締まりをしてね。 いくらこの時間にお姉さんがいるからと言って油断しちゃダメだよ?」 また明日、と言って帰る吉良くんに手を振る。 どうしてこの時間にお姉ちゃんが家にいること、知ってるんだろう…… そんな話、したっけ……? 吉良くんの姿が見えなくなったあと、首を傾げつつ家に入る。