『無理です』って言おう。 確かにそう決めたあの日から2週間が過ぎた。 ……言えて、ません。 何度か、言おうと試みた。 けどいつも、伝わらなかった。 毎日一緒にお昼ごはんを食べて。 帰りはふたりで歩いて。 少しずつ話はできるようになってきたとは思うものの、『会話』になっているのかと聞かれれば困ってしまう。 そして、それは今日も。 「お待たせ、帰ろうか、はるちゃん」 「あ、はい……」