「あ……わかり、ました」
それ以外の返事が、咄嗟に思いつかなかった。
そうこなくっちゃ!とニコリと笑う彼女の後ろを着いて行った。
*
連れて来られたのは、自宅からそう遠くないケーキ屋さんだった。
2階にはカフェが併設されていて、何度かお姉ちゃんと来たことがある。
階段を上がると、すぐ近くの4人席へと案内された。
えっと、私はひとりで座ったほうがいいよね。
そう思いふたりに席を譲る。
「沙緒、君が奥に座って」
「え〜あたしもケイの隣が良かったのに〜」
残念そうな言葉とは裏腹にぺろりと舌を出して向かいの席に座る沙緒さん。
……えっと、ふたりはいつもこんな感じなのかな?


