「それは歩兵にやらせ……誰かきっと心の広い人がやってくれたんだよ。それよりこれ、君の衣装だよ」
「……はい?」
少し大きめの紙袋を手渡され、不思議に思った私は瞬きを繰り返す。
衣装……ってなんだろう。
あとはもう帰るだけだよね……?
渡された紙袋を持ったまま、固まる私。
それを見ていた吉良くんが、堤さんからなにも聞いてないのと私に尋ねた。
私はコクリと頷く。
そういえば今朝、まこちゃんが何かを言いかけていたような気も……
「……まぁ、そんなことは大した問題じゃないか。とりあえず行こうか」
「い、行くってどこに……?」
「もちろん、着替えにだよ」


