「ちっ、なんだよこの店は!」
バンっと大きな音を立てて立ち上がった男の人はそのまま教室を出て行った。
よ、良かった……!
正直腰が抜けてしまいそうなくらいビビってました……
まこちゃんを守ることは出来ませんでしたが、まこちゃんが無事で何よりです。
ほっとしたあまりに、身体の力がふっと抜けていく。
「……よく頑張ったね、はるちゃん」
だけど私の身体が床につくことはなかった。
誰かが、私を支えてくれたらしい。
……いや、誰かじゃない。
この声の主を、私は知っている。
「吉良くん……」
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