その事実が、私に重くのしかかる。
手も足も、身体さえも動いてくれない。
「……ちゃん」
「……」
「……はるちゃんっ!」
「きゃあああ!」
誰かに肩を揺すられ、我に返る。
吉良、くん?
「可哀想に……辛い思いをしたんだね。大丈夫、あいつらは絶対に許さないから」
「え……?」
「あいつらもだけど……それより先に別件を片付けないとね。君のメイド姿だけは、死守してみせるよ」
……どうして、私のクラスがメイド喫茶をすることになったって知っているんだろう。
「だからごめんね、今日は君と帰れない」
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