タオルと飲み物を渡す。
「ありがとう。……それよりも大丈夫だったかな?随分とバタバタしていたようだけど」
「な、なんとか無事終わりました……あっ、関係者さんたちにご挨拶に行かないと!失礼します!」
*
パタパタと駆けていく愛しい人の後ろ姿をじっと見つめる。
……可愛いな。
半ば強引に連れてきたのに、与えられた仕事を一生懸命にやって。
僕よりも小さいはずなのに、ずっとずっと強い。
だから、こんなにも惹かれるんだろうな。
撮影が終わったので荷物を片付けていると、頭上から声がした。
「さっきの女、ケイの新しいマネージャーか?」


