タオルと飲み物を渡す。

「ありがとう。……それよりも大丈夫だったかな?随分とバタバタしていたようだけど」

「な、なんとか無事終わりました……あっ、関係者さんたちにご挨拶に行かないと!失礼します!」





パタパタと駆けていく愛しい人の後ろ姿をじっと見つめる。

……可愛いな。

半ば強引に連れてきたのに、与えられた仕事を一生懸命にやって。


僕よりも小さいはずなのに、ずっとずっと強い。
だから、こんなにも惹かれるんだろうな。


撮影が終わったので荷物を片付けていると、頭上から声がした。



「さっきの女、ケイの新しいマネージャーか?」