残されたのはスーツ姿の男性と、私。 ど、どうしましょう……! 「……えーと、とりあえず俺はチーフマネージャーの園田。よろしくね」 しばらく続いた沈黙を破ったのは私ではなく彼だった。 「あ、と……私は……しゃ、さ、三枝春子と申します……!」 「春子ちゃん、ね。えーと、今日のことはケイから聞いてるのかな?」 私は首を横に振る。 「今日はケイが専属の雑誌の撮影なんだけど、衣装やアクセサリーの用意、それから……」 シャツ カーテンが開く音がして、奥から衣装に着替えた吉良くんが出てきた。